生活習慣病とメタボリック症候群

生活習慣病とメタ簿リック症候群生活習慣病とは
■生活習慣が個人の健康状況に悪影響を与えている病気で,適切な生活習慣の保持と不適切な生活習慣の是正が疾病予防に重要です。
■多くの病気は、遺伝子の異常や加齢を含めた「遺伝的要因」や、交通事故や感染症のような「外部環境要因」、あるいは「内部環境要因」が相互に関連しています。
■「内部環境要因」の大部分は、「食習慣」「運動習慣」「喫煙習慣」「飲酒習慣」「睡眠習慣」をはじめとする「生活習慣」であると考えられています。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)と生活習慣病

SAS患者さんは多くの生活習慣病を合併しています。特に肥満や飲酒、喫煙などは睡眠時無呼吸症候群を悪化させています。生活習慣病と睡眠時無呼吸の両者をうまくコントロールしないと健康寿命を縮めてしまうのです。
睡眠時無呼吸症候群のみでなく、イビキや軽度の無呼吸患者さんでも、夜間睡眠中に生活習慣病が悪化することが説明されています。本来、睡眠中には血管障害を修復するメカニズムが働いていますが、無呼吸患者さんでは、睡眠の質的低下(睡眠時間は十分でも、熟睡が取れない状態)により血管修復ができなくなったり、無呼吸に伴なう低酸素血症(ヒトによっては、富士山頂はいうまでもなく、エヴェレスト登山をされているような低酸素血症の方もおられます)が問題になります。
ましてや、糖尿病、高脂血症、高血圧症、脂肪肝や肥満症をすでにもっておられる方は、食事療法・運動療法・服来療法のみならず、睡眠に関する十分な治療(快眠及び低酸素の防止)が必要です。

睡眠時無呼吸症候群と早朝高血圧及び仮面高血圧

診察室の血圧が正常で、診察室以外の血圧が高い場合には、「仮面高血圧」と呼ばれています。仮面高血圧では脳血管障害や心血管障害の発症頻度が2〜3倍は高まるといわれています。仮面高血圧には3つのタイプ(早朝高血圧、ストレス性高血圧、夜間高血圧)があります。心筋梗塞や脳梗塞の50%が午前中に発症するため、早朝高血圧や夜間高血圧を伴う場合には原因のチェックと積極的な血圧管理が重要といえます。
起床後1時間以内の血圧測定で135/85を超える方は早朝高血圧といわれます。睡眠時無呼吸症候群で
は、無呼吸を生じている睡眠中や早朝に血圧が高くなることが報告されています。当クリニックで検討した無
呼吸症候群患者さんの早朝高血圧測定結果では、その34.5%に早朝高血圧が認められました。特に重症無呼吸症では2人に1人が早朝高血圧を示していました。早朝高血圧を併せ持った無呼吸症候群の患者さんでは、CPAP治療導入を行うと、多くの方で早朝高血圧の改善が認められました。(2007年日本循環器学会総会および日本内科学会総会で報告)
大きなイビキや睡眠中に呼吸停止が認められる方では、昼間の眠気がなくとも、早朝血圧を測定することが非常に重要なことといえます。もし早朝血圧の異常が認められる場合には、無呼吸症候群の検査を受ける
ことをお勧めします。

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メタボリック症候群と睡眠時無呼吸症候群

■ウエスト周囲半径が男性で85cm以上m女性で90cm以上の方の中で、
1)資質代謝異常(中性脂肪が 150mg/dl以上かつ/またはHDLコレステロールが40mg/dl未満)
2)血圧異常(収縮期血圧 130mmHg 以上かつ/または拡張期血圧 85mmHg 以上)、
3)空腹時高血糖(110mg/dl以上)
上記1)〜3) 項目中の2項目を持ち合わせる方です。
■睡眠時無呼吸症では60-80%にメタボリック症候群を合併し、特に肥満は3人に2人、高血圧症は40〜60%、高中性脂肪血症は 60〜80%に伴います。このため、無呼吸に伴う低酸素血症が多くの臓器に障害を与え、無呼吸症だけでも循環器系合併症を引き起こす上に、メタボリック症候群の併発により、狭心症や心筋梗塞、脳血管障害など、命にかかわる重大な病気を一層進行させていることになります。

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食習慣と関連する病気 食べ過ぎにご用心!

インスリン非依存性糖尿病、肥満、高血圧症
高脂血症(家族性を除く)、脂肪肝、高尿酸血症
大腸癌(家族性を除く)、歯周病など





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運動週間に関連する病気 毎日20分の運動をしましょう!

インスリン非依存性糖尿病、肥満、高脂血症(家族性を除く) 高血圧症など






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喫煙週間に関連する病気 禁煙が一番です!

COPD(慢性気管支炎、肺気腫)、肺癌、口腔癌
喉頭癌、心臓病、胃・十二指腸潰瘍、大動脈瘤
末梢血管閉塞症など



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飲酒週間に関連する病気 休肝日を設けましょう!

アルコール性肝疾患、脂肪肝など

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生活習慣病は子供たちにも広がっています

生活習慣病は従来成人病と言われていた病気ですが、何も成人のみに発症するのではなく、近年は子供さ
んでもみられます。何気なく行っている多くの生活習慣(特に食習慣や運動・行動の習慣、睡眠習慣の問題)
が、子供達の健康をむしばんでしまいます。

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睡眠障害 呼吸器疾患 その他
前田呼吸器科クリニック 予約・お問い合わせは 078-251-4159