COPDとはタバコ喫煙によって生じる慢性気管支炎及び肺気腫の総称です。 実際には、慢性気管支炎や肺気腫は各々単独で生じるのではなく、両者が一緒が混在しています。 肺機能検査では、病初期に異常はでません。喫煙年数が進むにつれ、徐々 に閉塞性換気障害という変化が出てきます。これは、気管支が狭くなったり閉塞するため(閉塞性)、酸素と炭酸ガスの交換(換気)がうまくいかなくなること です。また、肺気腫では、直接ガス交換を行なう肺胞が壊れてしまいますの で、ますます息切れが強くなり、坂道や階段を昇れなくなったりします。
肺胞が破壊されてしまう病気です。肺胞は酸素を取り込 み、炭酸ガスを排出する場として重要な所です。 タバコによって肺気腫を生じやすい人は、遺伝子的な要 因も考えられています.。喫煙者の約20%に生じます。 右のCT写真のように、肺の中に島状にぽつぽつと黒くぬ けている部分が壊れた肺胞の部分です。一度壊れた肺 胞は元に戻りませんので、肺気腫に対しては肺胞破 壊が起こる前に禁煙を行なう以外の特効薬はありません。
気管支には気管支腺といい、気道分泌液を出す装置があります。健康な方では、気道分泌液が、線毛と一種に働いて、肺に入ってきたごみや異物を肺外に出すのに重要な役割をもっています。正常でも、気道分泌液は1日約100cc産生され、生体防御に役立っています。 しかし、喫煙者では約4000種類といわれる異物が含まれたタバコを吸っているのですから、多くの気道分泌物が産生されるのです。 この気道分泌液が多くなり、口から外に吐き出されるのが”痰(たん)”なのです。 喫煙者では、気道分泌液は、その量が増えているだけでなく、粘稠になっているので痰切れが悪いのです。 この粘稠な痰が気管支内腔を占拠したり、気管支腺の肥大・増殖することにより、気管支は狭くなってしまい、肺機能検査では閉塞状態を呈するのです。タバコを吸う方が痰や咳が多いといわれるときには、咳止めを使用せず、禁煙してもらうのもこのためです。
胸部レントゲン写真、胸部CT検査(上図参照) 肺機能検査 ・フローボリュームカーブ曲線:肺気腫患者さんの典型例は上の図の(青)で示すような線を描きます。 ・喫煙者は、少なくとも30歳になったら肺機能検査を受けて下さい。喫煙後10〜20年で肺機能検査に異常が出現してくるためです。
・呼吸法の指導(腹式・口すぼめ呼吸法の修得) ・抗コリン剤の吸入 ・内服薬(テオフィリン製剤)の使用 ・ステロイド吸入剤の使用 ・禁煙指導 ・在宅酸素療法 ・経鼻式人工呼吸器管理 を、ガイドラインに基づいて行ないます。
COPDとはタバコ喫煙によって生じる慢性気管支炎及び肺気腫の総称です。
実際には、慢性気管支炎や肺気腫は各々単独で生じるのではなく、両者が一緒が混在しています。
肺機能検査では、病初期に異常はでません。喫煙年数が進むにつれ、徐々
に閉塞性換気障害という変化が出てきます。これは、気管支が狭くなったり閉塞するため(閉塞性)、酸素と炭酸ガスの交換(換気)がうまくいかなくなること
です。また、肺気腫では、直接ガス交換を行なう肺胞が壊れてしまいますの
で、ますます息切れが強くなり、坂道や階段を昇れなくなったりします。
肺胞が破壊されてしまう病気です。肺胞は酸素を取り込
み、炭酸ガスを排出する場として重要な所です。
タバコによって肺気腫を生じやすい人は、遺伝子的な要
因も考えられています.。喫煙者の約20%に生じます。
右のCT写真のように、肺の中に島状にぽつぽつと黒くぬ
けている部分が壊れた肺胞の部分です。一度壊れた肺
胞は元に戻りませんので、肺気腫に対しては肺胞破
壊が起こる前に禁煙を行なう以外の特効薬はありません。
気管支には気管支腺といい、気道分泌液を出す装置があります。健康な方では、気道分泌液が、線毛と一種に働いて、肺に入ってきたごみや異物を肺外に出すのに重要な役割をもっています。正常でも、気道分泌液は1日約100cc産生され、生体防御に役立っています。
しかし、喫煙者では約4000種類といわれる異物が含まれたタバコを吸っているのですから、多くの気道分泌物が産生されるのです。
この気道分泌液が多くなり、口から外に吐き出されるのが”痰(たん)”なのです。
喫煙者では、気道分泌液は、その量が増えているだけでなく、粘稠になっているので痰切れが悪いのです。
この粘稠な痰が気管支内腔を占拠したり、気管支腺の肥大・増殖することにより、気管支は狭くなってしまい、肺機能検査では閉塞状態を呈するのです。タバコを吸う方が痰や咳が多いといわれるときには、咳止めを使用せず、禁煙してもらうのもこのためです。
胸部レントゲン写真、胸部CT検査(上図参照)
肺機能検査
・フローボリュームカーブ曲線:肺気腫患者さんの典型例は上の図の(青)で示すような線を描きます。
・喫煙者は、少なくとも30歳になったら肺機能検査を受けて下さい。喫煙後10〜20年で肺機能検査に異常が出現してくるためです。
・呼吸法の指導(腹式・口すぼめ呼吸法の修得)
・抗コリン剤の吸入
・内服薬(テオフィリン製剤)の使用
・ステロイド吸入剤の使用
・禁煙指導
・在宅酸素療法
・経鼻式人工呼吸器管理
を、ガイドラインに基づいて行ないます。